2018年5月6日
ハサミノオト
おつかれさまです、ナガシマです。
最近、『髪を切るときのハサミの音が心地よくて眠くなってくる』というようなことをお客様に言っていただけることがたびたびあります。
昔まだカットの練習をし始めたばっかりくらいのときに、当時の上司にカットモデルになってもらっていたら、
『目をつぶってハサミの音を聞いていれば、その人が上手いか下手かわかる』
と言われたことがありました。
当時はよくわからなかったんですが、10年以上理美容業を続けてきて思うのが、
髪を切るときはまず最初に完成型をイメージして、完成型というゴールに向かって切り進めて行くんですが、
ゴールまでの手順がわかっていれば迷うことなく手際よく切り進めることができます。
この『手際よく』というのが技術者の熟練度に比例するので、ハサミの音がリズミカルで小気味よく、お客様が心地よくなって眠くなるんだと思います。
料理人の包丁とか大工さんのトンカチも似たようなカンジで、習熟度が道具を使う音に表れると聞いたことがあります。
ささいなことかもしれませんが、ただ髪を切るだけではなくて、技術を通してお客様にこういったプラスアルファのことも提供できるような技術者でありたいなと思う今日この頃です。